ヨコハマ買い出し紀行・完結
「お祭りのようだった世の中がゆっくりとおちついてきたあの頃。
のちに夕凪の時代と呼ばれるてろてろの時間、ご案内。」
第1巻での作者・芦名野ひとし氏の言葉です。
特にここ数ヶ月の本誌が時間の流れが速くてまさかと思ってたんですが、
(ちなみに先月号の139話、タイトルが「夕凪通信」。ここと一緒だー(笑))
今日発売の月刊アフタヌーン本誌で、12年の作品がとうとう終わっちゃいました。・゚・(ノд`)・゚・。
(「スパイラル~推理の絆~」に続いて、好きな作品が容赦なく終わっていく今日この頃)
ちなみに写真は、我が家にある「風見魚」と「カフェアルファ」の看板風マウスパッド。
(カレンダーについてきてました。)
(本誌読んでない人にとっては、以下ネタバレあります。)
温暖化によって陸地の大半が水没してしまった未来の世界。
辺り一面のススキ野原の真ん中にひっそりと佇む小さな喫茶店「カフェアルファ」。
そこに住んでいる人間らしいロボット・初瀬野アルファを中心としたショート・ストーリーです。
最終回でもミサゴや白い人型キノコやターポン等の謎が解けたわけではありません。
アルファの視点からくる、なにげない日常が好きでした。
電気ストーブをつけて、ベッドに腰掛けてホットを飲んだり、
バイクでいくつもの風景と出会ったり。
ロボットだから見えてくる時間軸。
タカヒロやマッキが成長し、街を出て行ったり。
作品中には書かれませんでしたが、きっと亡くなったりした人もいるはず。
そのうち「カフェアルファ」の店も波に侵食されて、その場所にはなくなるでしょう。
それでもアルファは、姿は同じでそこにいる。
ただ、心は人間らしく「進化」しているのだろう。周りの人・風景、その他に影響を受けて。
「時間の流れはみんなに1個ずつあってとまらない」
アルファの言いたいことは、第50話のこの一言に集約されるかと。
人でない分、長い時を歩める「定点観測者」としての自分。
あるものをあるがままに受け止める自分。
この作品に感化されて、ゴンチチ(初回OVAのテーマソングアーチスト)とかも聞くようになりました。
この作品中のゆったりと流れる空気が好きでした。
ヨコハマの住人たち、みんな好きでした。
アルファと同じ時間を進む「隣人」として。
最終回では同じロボットでも丸子さん&ココネも職業や住んでる場所が変わってたり。
(ココネはアルファと一緒に住んでいるみたいですね。)
「のちに夕凪の時代と呼ばれるてろてろの時間
つかの間のひととき
ご案内しましょう 夜が来る前に」
とにかく5月23日、最終巻(14巻)発売です。
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